瑞巌寺~早春の松島に遊ぶ旅2~

さがるまーた

2015年03月26日 18:00



 
瑞巌寺へやってきました。来たのは小学6年生以来の久々の訪問でした。

入るとガイドさんが本堂入口までの案内はどうですか?と声をかけてきました。不通なら断るところですが、今回は同行者がいて、なんとなく安く感じたこともあり、お願いすることにしました。

ガイドさんは参道から外れ、山側の道に案内します。まずはここ。



「鰻塚」です。大正時代に地元の松島湾で取れたウナギの供養に建てたものだそうです。後ろに見える、石壁に掘り込まれた供養塔はこの先も続いています。


この瑞巌寺は平安時代に延福寺という天台宗のお寺として開基されたそうで、その修行の場としてこの石壁に掘られた場所が使われたそうで、トイレや台所などの後もありました。その後、禅宗などにかわり、江戸時代初めに伊達政宗の復興で臨済宗妙心寺派のお寺となったそうです。


瑞巌寺は現在、国宝の本堂を改修中とのことで、当然入ることはできませんが、その代わりに通常非公開の庫裡等に入ることができるそうで、もちろん入ります。個人的はこちらの方がありがたいですね。




まずはこれも国宝である庫裡へ。ここはお寺の台所です。


屋根に装飾が施されているのが、江戸時代初期の桃山様式を残していますね。



この寺自体は修行の場なので、通常ならば、今でもここで煮炊きをしているそうです。釜などが置かれているはずの土間は、公開している時期今の時期のみ靴箱が置かれていましたが、天井を見ると、すすで黒光りしていて、煙を逃がせる構造になっていました。




これは「雲版」もともとは禅宗のお寺で合図のために打ち鳴らす器具とのことで、瑞巌寺の前の禅宗の寺だった時代に使われていたものだそうです。宮城県の重要文化財で刻銘から1326年に作られたとみられているとのこと。食事ができたら鳴らしているのかもしれませんね。

 瑞巌寺の本堂には伊達家の歴代当主の位牌が安置されているのですが、今は工事しているので、庫裡に移されていました。




初代仙台藩主、伊達政宗と2代忠宗の位牌は奥の大書院に安置されていました。左が政宗、右が忠宗の位牌です。


 大書院には御本尊の聖観世音菩薩も安置されていました。


工事中の本堂です。完成したらまた見に来たいものです。

庫裡を出て、お寺のわきの道を上がります。



階段を上がると、

そこは陽徳院御霊屋(寶華殿)でした。陽徳院は伊達政宗の正室、愛姫の墓堂です。平成18年から3年かけて創建時の姿に復元されたとのこと。


黒と黄金のコントラストが美しいですね。

ここには以前から来たいと思っていたのですが、通常は非公開なので見ることはできませんでした。現在は本堂が工事中なので、特別公開ということで見ることができました。本堂の工事が終わると、もう見ることができないとのことで貴重な体験でした。お寺の人曰く、今度の公開は数十年後の本堂の再改修時じゃないかとのこと。



参道に戻ってくると、こんな表示が。以前が参道の両側には杉並木が並んでいましたが、東日本大震災の津波が参道の奥のこの場所まで来たそうで、その塩害で参道の左側の木々が相当切られていました。





参道から海が見えました。海に近いお寺なので、本堂が津波に襲われなくてよかったなと思います。

次のお寺へ向かいます。

3へ続く。

関連記事