大阪の実家でゆっくりして、翌日の夕方、大阪駅にやってきました。
いまから寝台特急列車で北へ向かうのです。私が小さな頃は当たり前のように夜行定期列車がありましたが、ここ近年は両手の指に収まるほどしか運転されなくなってしまいました。学生の頃は貧乏旅行しかしなかったので、寝台のついている列車なんてほとんど乗ったことはありませんでした。いま思えば乗っておけばよかったななんて思います。
17時30分ころ、大阪駅の11番ホームは結構な熱気に包まれていました。カメラや携帯を持った男どもが数多く待っておりました。
これから、東北の果て、青森まで行く寝台特急「日本海」が入ってくるのを待っているのです。私が熱心な鉄道ファンだった小学生の頃の上野駅はもっとすごかった気がしますが、やはり夏休みとはいえ、こういう人気は嬉しかったりします。ようやく発車10分くらい前に今では珍しくなった機関車を先頭にブルーの客車が入ってきました。
みんな撮影するので、時間をずらして撮影すると、もう発車時間です。あわてて乗りこむと、ドアが閉まりました。
17時47分、青森行き寝台特急「日本海」はゆっくりと動き始めました。
私が乗るのはB寝台。2段ベッド向かい合わせの下段ですね。
早速、夕御飯を食べることにしました。やはり寝台特急には駅弁という事で、神戸淡路屋の「ひっぱりだこ飯」にしました。なぜ大阪駅で買ったのに神戸の駅弁なんだって?それは大阪駅の駅弁屋が倒産しちゃったのでした。駅弁の世界も大変なのですな。
さて「ひっぱりだこ飯」、まず容器が面白い。陶器でできていて、ちょうど良い大きさ。
持って帰って今でも入れ物に使っています。
そして中味。
中はタコ汁で煮た御飯でした。
さて腹ごなしに車内を散歩。
一番後ろまで行くと、流れ去る景色がバッチリ見えます。
左は琵琶湖ですね。
列車は北陸路にはいり3時間。加賀温泉駅に到着。機関車1台で多数の客車を引っ張る寝台列車は電車に比べて遅いので、ここで後からくる「サンダーバード」号に抜かれるのですが、踏切事故か何かの影響で、遅れているとのことでしばらく停車。
ここで後ろのテールマークを撮影しました。日本海がデザインされていました。
ようやく「サンダーバード」号が到着。抜いて行きました。
ここらで寝ることにしました。
翌日おきると、列車は大雨か何かの影響でだいぶ遅れていました。車窓には田園風景が広がっています。
定刻より38分遅れて9時12分青森駅に着きました。
大阪からずっと引っ張ってきた機関車お疲れさまでした。
寝台車も別の機関車に引っ張られて車庫に戻ります。結構手間かかるんですね。
青森駅にはこんなポスターが。
12月の新幹線の開業に合わせて廃止になる在来線の定期の発売中止のお知らせでした。私が初めて青森駅に来たのは1988年。ちょうど青函連絡船が廃止になった頃でした。あれから22年。あの頃の風景とは少しずつ変わっていくのですね。
さて、これから列車を乗り継いで函館へ向かいます。