カシオペアの旅(下)~函館鉄道乗り歩きと「カシオペア」の旅12~

さがるまーた

2016年03月03日 12:00



 朝起きると、列車は日和田駅に停まっていました。福島県の郡山駅の一つ手前です。



 時刻は7時前。本来ならば、郡山駅を6時17分発なので、30分ほど遅れています。朝の車内放送が流れてきて、東北地方の濃霧のため、徐行運転を行ったため、列車が遅れているとのこと。カシオペアツインにもモーニングコーヒーと新聞が届けられてました。



 朝食は混んでいるので最後のほうに食べようと思っていたので、ラウンジカーに先に行きました。



矢吹駅を通過です。



対向列車とすれ違い。


線路を眺めるのは楽しいですね。



頃合いを見計らってダイニングカーへ。





前回の北斗星の朝食は和朝食だったので、今回は洋朝食にしました。



去年の今頃も北斗星に乗って思いましたが、田植え前のこの時期の田んぼは美しいですね。これぞ、日本的風景だなと思います。



8時過ぎているので、食事する人もまばらです。


のんびりコーヒー飲みながら、車窓を眺めておりました。おそらく、これが昔の国鉄時代からの流れをくむ食堂車での最後の食事でしょうから。








あとの時間は個室に居てもよいのですが、最後はラウンジカーでのんびり線路でも眺めることにします。かつては東北、北海道へ行く長距離特急が数多く走っていたこの線路も今は通勤通学の近郊電車が多く走るようになりました。



東大宮駅を過ぎて車両センターから国鉄時代から続く185系の特急列車を見かけました。そろそろお役御免の時期に来ている電車です。



大宮を過ぎると、線路が多数並び、行き来する列車に退屈しません。










いよいよ荒川を越え、東京都内に入ってきます。



尾久駅を向こう側には北斗星用の車両も止まっています。今夜札幌行きになるのでしょう。



空も青く、いい朝です。



10時13分。定刻より48分遅れで上野駅の下ホーム13番線に到着です。


やはり、最後尾は写真撮影の格好の被写体ですね。



ちょっと驚いたのはラウンジカーの端には推進運転用のハンドルがついていたんですね。運転士が準備しています。



このホームは機関車の付け替えができないので、さっきの尾久駅横の尾久車両センターまで機関車に押してもらって運転する推進運転をするんですね。この光景は国鉄の本当に古い時代からあったものですが、翌2016年3月のダイヤ改正による「カシオペア」廃止で定期的には終わってしまうのでしょう。

先頭の機関車も撮影しました。



この新しい電気機関車EF510はJR貨物が貨物用に作った機関車をJR東日本が旅客列車用に採用したものですが、寝台列車廃止に伴い、何両かの機関車をJR貨物に売却しているとのことで、この機関車が貨物を牽く時代も近いのかもしれません。

10時23分。「カシオペア」は回送として尾久車両センターへ推進運転で帰っていきました。



私が自分で計画を立てて、初めて夜行列車に乗ったのは1988年8月、臨時急行「八甲田81号」で、この上野駅からでした。そしてこの上野駅に夜行列車で帰ってくるのはこれで最後になるのだと思います。夜行列車と上野駅は私の旅人生の中に数えきれないほどの思い出を刻み付けてくれました。本当にありがとうございました。




函館鉄道乗り歩きと「カシオペア」の旅終わり

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