人生初~西オーストラリア縦断の旅⑯~

さがるまーた

2010年11月16日 18:01



今、パースの道端にいる。
空は青く、日射しは強い。

私の横にあるのは動かなくなったフォードの車。
フォードに乗ったのは人生初めて。



 今日はコアラを見たいという私の願いを汲んでくれたmajieさんが、コアラをさわれるカバシャム・ワイルドライフパークとパースに来る途中に見たスワンバレーのワイナリーを案内してくれるとのことで、majieさんの友人の車を借りることになりました。(郊外なので電車とバスでは行けないのです)ちなみに国際免許は持っていますよ。またワインの試飲くらいの量の飲酒運転はオーストラリアでは法律的に大丈夫とのことで楽しみにしてました。


 ところが、お借りしたのはマニュアル車。失礼ながらそれもかなりの年代物。
マニュアル車の免許は持っているものの、マニュアル車を運転するのは教習所の卒業試験以来くらいの久しぶり。クラッチ踏んで、ギアを上げていく感覚を覚えていなかったので、道に出るとなかなか進まず、後ろからクラクション鳴らされて運転焦ります。


 なんとかギアチェンジの感覚を取り戻し、慣れたかなと思うと、今度は坂道途中で信号が赤です。恐怖の坂道発進。これは怖かった。経験者はわかると思いますが、ハンドブレーキを緩め、クラッチ踏んでギアを入れながら、アクセルを踏む。これを短時間にやらないと、車が後ろに下がるので後ろの車にぶつかるわけです。しかも坂道発進を久しぶりにやるので、後ろに下がるのが正しいのかどうかもわからないので、おっかなびっくり、動かないまま、信号が一回変わってしまいました。


 これも乗りきり、大通りへ出ました。そしたら、なかなか発進時にスピードが上がらない。自分の運転が下手なんだなと焦りますが、何度発進してもスピードが上がらず、とうとう動かなくなってしまいました。幸いなことに下り坂。なんとか脇に止めることができました。

 アクセルを踏めばエンジンは唸りますが、スピードは出ない。
 結局、ロードサービスを頼みました。
 majieさんには迷惑をかけました。でもあんな危なっかしい運転に何も言わず付き合って貰って感謝でした。私が逆なら、怖くてやめてくれと言いそうです。幸いなことに誰も、何も傷つけずにすみました。


 オーストラリアのロードサービスは親切で、携帯電話にショートメールで、「今向かっています」なんていうメールを送ってくれました。まあその割には来るのは時間がかかっていましたが。30分くらい待ちましたかね。黄色い車でおじいさんが到着。症状を見てくれました。動かない原因はギアとエンジンのかみ合わせの部分の故障らしく、レッカーを呼ぶことになりました。私がギアをガチャガチャ動かしたからでしょうね。


 また30分くらい待って、今度はレッカー車が来ました。レッカー車の運転手はさすがに手慣れていて、すぐに運んでくれます。






 人生初めてのレッカーがオーストラリアなんていう日本人はそんなにいないね。などと話していると、運転手が話しかけてきました。話してみると、運転手さん、ハンガリー出身で、国では食えないため、技術は持っていたので移住か出稼ぎに来たらしいのでした。



家まで持ってきて、車降ろしてもらい、ひと段落でした。



パースの住宅街は広々として、さすがオーストラリアという雰囲気でした。




これにて、人生初レッカー体験終了です。


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