宿の朝食は給食を思い出すものでした。
朝の尾道水道は夏らしいさわやかなものでした。
まずは浄土寺へ。
尾道は世界の映画監督の投票で1番に選ばれたことのある日本映画「東京物語」のロケ地でもあり、この浄土寺でも撮影されました。名場面の一つですね。
撮影されたのは昭和28年から29年頃なので、その場所は今ではわかりませんが、ちょっと感慨深いものがあります。
浄土寺から尾道水道を望みます。
参道を列車が横切るのは土地の狭い尾道ならではの光景かもしれません。
そして尾道の映画といえば、忘れてはいけないのが尾道出身の映画監督大林宣彦さんの作品ですね。私が尾道に初めて来たのは高校生の頃。大林映画を見てやってきたのでした。
ここは映画「ふたり」で主人公の姉がトラックに挟まれて亡くなる場所でもあり、映画のはじめと終わりで印象的に使われている場所でもあります。「ふたり」も20年以上前の作品になりますが、今でも印象に残っている作品でもあります。
この場所からは尾道の街の広がりが見えます。その街並みを貨物列車が走り抜けます。
大林映画のロケ地はこの町のいたるところにあります。
ここは御袖天満宮。階段を転げ落ちて、男女が入れ替わってしまうという典型的な古典シチュエーションを作り出したシーンのロケ地でもあります。ちなみの神社の本殿はこちら。
尾道の観光地の一つ、千光寺山へはロープウェイで向かいます。
千光寺山からは尾道の街が一望できます。やはり尾道の風景はここからが一番ですね。
昼食は展望レストランで「牡蠣タコ丼」いただきました。
食後は腹ごなしに「石鎚山鎖修行」で修行します。四国の霊峰、石鎚山を模したものらしく、鎖をたどって石鎚山の頂上へ上るとのこと。
なかなかハードな行程でしたが、何とか登りきることができました、頂上には、ご本尊が鎮座しておりました。
頂上からの眺めもいいですね。海の向こうは向島になります。今は同じ尾道市ですが、昔は向島町でした。海に面して造船所が数多くありますね。
尾道の魅力は素敵な裏道が多くあることです。
迷路をたどっているようで、楽しいですね。そんな裏道をたどってやってきたのは「ネコノテパン」
古い民家を改装してパン屋にしたそうで、宿の朝の食パンもここのパンだそうです。
美味しそうなパンをいくつか買い求め、店の前でいただきました。夏の午後、静かに時間が流れます。
ここから尾道駅へ出ようとして、店の人に道順を聞いたら、わざわざ店前まで出てきて教えてくれました。この時間の流れの緩やかさが、この場所の魅力なのでしょうね。
尾道駅から列車に乗ります。
6へ続く。