白谷雲水峡へ~種子、屋久の旅8~

さがるまーた

2016年01月17日 12:00



 最終日は白谷雲水峡への登山をします。本当は有名な縄文杉に行こうかと思ったのですが、往復10時間かかるとのことで、登山初心者の私としては次回回しにして、今回は白谷雲水峡に行ってきました。といっても、本格的登山の足慣らしということで事前に登山ショップに行って装備を購入してきました。

 まずはバスで白谷雲水峡の入り口まで行きます。宮之浦のバス停からまつばんだ交通バスで向かいます。この時間はいい時間で屋久島交通バスも走っているのですが、まつばんだ交通バスは1日1往復なのに、屋久島交通バスの前を走っているので、バス停で待っているお客さんをみんなさらっていく感じなのが、屋久島交通バスとしては「うちは4往復走って、みんなの足として頑張っているのに、まつばんだはおいしい所だけ持っていきやがって、割に合わないな」なんて思っている気がします。もっとも屋久島交通が発行している屋久島乗り放題切符では乗れないので、外人さんとかには若干の混乱が生じていますが。



バスは宮之浦川をさかのぼりながら、途中で川と別れ、山中へ入っていきます。結構絶景でしたが、残念ながら、山側のほうに乗ってしまったので、見えるのは崖ばかりでした。




8時45分に白谷雲水峡の入り口に到着。




ここが白谷雲水峡。この川沿いにさかのぼっていきます。もらったパンフレットを見ると、一番遠いのが、太鼓岩です。往復4時間とのことですが、最終日、17時40分の屋久島空港発の飛行機に乗ればよいので、太鼓岩まで行くことにします。

最初は人も多く、ハイキング気分です。
こんな木道を歩いたり、



こういう岩を登ったりしながら、さかのぼっていきます。

途中、土埋木(どまいぼく)がありました。


屋久杉は江戸時代から伐採されてきたそうですが、昔は主に屋根を葺く材料として使われていたため、使いやすい部分のみ伐採され、使われなかった枝木や幹の部分は森の中に放置されたそうです。屋久杉は樹脂を多く含んでいるため、今でも腐ることなく残っていて、現在では工芸品用の材料として使われているそうです。

これは二代杉。伐採した後の切り株の上に種子が落下して、そこから発芽生育した杉とのこと。


屋久杉のうっそうとした森が残っているというのは理由があるんですね。これだけ雨が降り、気温も高ければ、木を伐っても、また生えてくるのは当然でしょう。

途中の「さつき吊り橋」までやってきました。


ここを渡ると、ここからはいよいよ本格的な登山道です。ちなみにここから下にも道は続いていて、江戸時代に切り出した木材を平木(屋根ふき材)に加工したうえで、下まで下ろしたそうです。
6830


道は険しくなり、流れる川には苔が生すようになります。





そして川を渡り





約1時間強で白谷小屋までやってきました。ここは避難小屋も兼ねていて、小屋内はこんな感じです。




どんどん登っていって、苔むす森へ。



観光ツアーやトレッキングツアーは大体ここが終点です。なぜならば、ここは通称「もののけ姫の森」と言われる場所だからだそうで、ここら辺がアニメ映画「もののけ姫」の舞台のモデルになったといわれる場所です。


写真を撮ってみると、絵になる光景ですね。雰囲気あります。


まだまだこの先登ります。ここからはぐっと人が少なくなります。





2時間登って、辻峠へ。





ここから太鼓岩に上がります。本当に急でした。



何とか上り終え、太鼓岩につきました。

残念ながら、霧に阻まれ、絶景は見られません。かろうじて少し山々が見えるくらいでした。



まあ、急ぐ旅ではないので、しばらく太鼓岩で待ちます。すると、


少しずつ、霧が晴れてくるではありませんか!




最終的には霧がほとんど晴れました。まあすぐに霧がかかってきたのですが。苔もすごいですが、この景色のほうが私にとってはもののけ姫の世界だなと本当に思ったのでした。

9へ続く。


関連記事