2017年02月10日

小海線で行く「君の名は。」展の旅(下)~2016、旅の詰め合わせ7~

 小淵沢を出た小海線の列車は中央本線と別れ、一路登り勾配の線路を登っていきます。
小海線で行く「君の名は。」展の旅(下)~2016、旅の詰め合わせ7~


甲斐小泉駅に到着。
小海線で行く「君の名は。」展の旅(下)~2016、旅の詰め合わせ7~


この甲斐小泉駅から下車する予定の松原湖駅までの区間はJR線の中でも最も標高の高い区間を走るところでこの間の各駅は日本の標高の高い駅1位から9位に位置しています。ここ甲斐小泉は第7位です。

しばらく林の中を走ります。林の切れ間からは富士山が見えました。
小海線で行く「君の名は。」展の旅(下)~2016、旅の詰め合わせ7~


清里駅へ到着。昭和の終わりごろから平成にかけては若者の人気のスポットだったところですが、今はシーズンオフなこともあって静かです。それでもアジア系の外国人家族が降りてました。
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この辺りから雪がちらつき始めます。だいぶ登ってきたのですね。ちなみに清里は標高は第2位。

いよいよ登ってきた旅はクライマックスです。駅としては次の野辺山駅が標高第1位ですが、その手前の踏切が
地点としてはJRの日本最高地点になります。
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右前方の木の標柱に「JR鉄道最高地点1375m」と書かれています。


野辺山駅に到着。JR最高駅です。
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そのあとはゆっくりと下っていき、松原湖駅へ到着。ここも標高第9位の駅です。「君の名は。」展が開かれている小海町高原美術館へは次の小海駅からバスがあるのですが、松原湖駅近くからでも乗れるとのことで、初降りの松原湖駅で降りたのでした。
小海線で行く「君の名は。」展の旅(下)~2016、旅の詰め合わせ7~


松原湖駅は簡単な待合室のあるだけの無人駅でした。
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駅前の側溝のふたに見覚えがあったので驚きました。
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これはアプト式レールの再利用ですね。アプト式というのはスイスの高山鉄道でよく見られますが、二本のレールの間にギザギザのレールを敷いて、列車にも設置されている歯車とかみ合わせて急勾配を昇り降りする方式で、昭和38年まで国鉄信越本線の横川~軽井沢で使われていました。おそらくアプト式が廃止になった後の再利用で、この地に持ってこられて使われたのでしょうね。今でも大井川鉄道でアプト式は使われていますね。

思わぬ発見に気をよくしました。


駅前のバス停から町営バスで小海町高原美術館に向かいます。通常はそんなに使われることのないバスなのでしょう。マイクロバスがやってきましたが、ほぼ満員でした。途中で乗ってきた地元のおばあちゃんがびっくりしてました。「君の名は。」展効果なのでしょう。

25分ほどで美術館に到着。ここは美術館だけでなく、八峰の湯という温泉とレストランも併設されていました。ほとんどが車で来ているのでしょうが、美術館をゆっくり見たいので、とりあえず昼食でソースカツ丼をいただきました。
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その後、小海町高原美術館で「君の名は。」展見学。企画書やビデオコンテなど興味深い展示でした。なぜこの地で「君の名は。」展が行われているかといえば、作品の監督である新海誠さんの出身地だからとのことです。

温泉にも入り、2時間後のバスで小海駅へと向かいます。小海駅はJAや診療所、ショッピングセンターもある複合施設でした。有人駅でみどりの窓口もありました。
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ここには小海町だけではなく、近くの北相木、南相木村の村営バスも乗り入れる交通の要所ですね。
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小海駅からの列車は最新鋭のハイブリッド式気動車キハE200形でした。
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沿線はだんだん平地になってきました。
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それにつれて、乗客も増え、新幹線との乗換駅、佐久平駅では立ち客も出ました。1時間ほどで終点小諸駅に到着です。
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小諸駅の外観自体は昔と変わっていませんでしたが、小諸は北陸新幹線開業で割りを食った地区の一つです。
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新幹線開業までは上野行きの直通特急列車が走っていた地域の中心的な街だったのに、新幹線開業後は佐久平駅のある佐久市にその賑わいをとられて、さびれてしまうという場所になりました。城下町である伝統を生かして、頑張ってほしいものです。


小諸駅からはしなの鉄道で軽井沢駅へ。ここは青春18切符は使えないので、480円で切符購入です。途中で浅間山が見えました。
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浅間山は信濃追分駅からも見えました。ちなみにこの駅は標高第10位の駅です。今日は標高1位から10位までの駅をすべて通りました。
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30分弱で軽井沢駅に到着。隣には碓氷峠で活躍したEF63機関車も展示してありました。
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この先、高崎方面へは新幹線以外の路線は途切れています。1997年の当時の長野新幹線開業時に軽井沢~横川の峠越え区間は廃止になりました。それまでJR最急勾配だった66,7‰を登り降りしていたこの区間は昭和38年までは松原湖駅前にあったレールを使ったアプト式で、そのあとは先ほど展示されていたEF63機関車をつないだ粘着運転で運行されてました。

現在はJRバスの運行に代わっています。

駅前広場外れのJRバスの乗り場へ向かいます。結構混んでいました。
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16時20分、横川行は出発します。通常は碓氷バイパスを経由するそうですが、週末で混んでいるそうで旧道経由で行くそうです。この旧道はカーブが多く、酔いそうになりましたが、廃止になった線路の近くを通るので、それは興味深く、いつか自転車で降りながら、廃線探訪をしたいものです。

17時前に横川駅へ到着。もう日暮れです。
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こじんまりとした横川駅は特急列車がたくさん走っていた新幹線開業前を変わらない大きさの駅でしたが、駅前にあった松原湖駅と同じ、アプト式のレールの再利用した側溝のふたはなくなっていました。

そしてここも日野春駅と同じように出札窓口はなくなり、切符は自動券売機のみになっていました。
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昔を懐かしむものは以前から飾ってあるアプト式の模型くらいでしょうか?
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あとはこんな小駅になっても、店を出している「おぎのや」の売店も横川駅の栄光の名残でしょうか?
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感激して有名な「峠の釜めし」を購入しました。


何かしら昔の名残を探してみたら、ありました。
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この建物、財産標を見たら「大正1年」になってました。
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明治18年開業した歴史ある駅の名残ですね。今でもこの詰所は清掃員用に使われているようで到着した列車の車内清掃を行っていました。通常はこの程度の駅ではないものですが、過去の栄光と経緯であるのでしょうね。

高崎行きに乗りこみます。ロングシートでしたが、釜飯をいただきました。
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高崎からはグリーン車に乗って東京まで帰りましたとさ。
小海線で行く「君の名は。」展の旅(下)~2016、旅の詰め合わせ7~



小海線で行く「君の名は。」展の旅(終)





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Posted by さがるまーた at 12:00│Comments(0)2016 旅の詰め合わせ
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