風に吹かれて旅をする

またも1日遅れの更新です。申し訳ありません。


　3日目は早起きして釧路駅へ。ホテルは朝ごはん付きだったのに残念ですが、根室行の一番列車、快速「はなさき」に乗ります。



この「はなさき」は以前は札幌からの夜行列車「まりも」に接続していて、学生時代はよく乗りついだものでした。「まりも」は2007年に定期列車としては廃止になり、いまは「はなさき」単独で釧路～根室で運行しています。


この列車、列車側面にはマンガ「ルパン三世」の主人公ルパンが描かれています。ほかにも描かれているのですが、もう出発時刻。列車に乗り込みます。

5時55分発車した「はなさき」は釧路市街地を抜け、低い山々を分け入っていきます。コンビニで購入した朝食を食べ、船を漕いでいると、車窓には海が見えてきました。牡蠣養殖で有名な厚岸湾です。



6時40分、厚岸駅着です。ここで7分停車とのことで、ホームに降りて、ルパン車両を観察します。「はなさき」が到着すると、行き違いに厚岸始発の釧路行きが出ていきました。


車内には高校生がいっぱい乗っていました。この列車が釧路に着くのは7時半。ちょうど通学には良い時間です。地元にも高校は在るのでしょうが、勉強熱心な子は通学しているのかもしれません。さて私は車両の観察です。


車両の釧路側(進行方向後ろ側)には銭形警部が描かれています。車両の前方に描かれているルパンと銃を撃ちあっている構図になっていて、真ん中付近にほかの主要登場人物3人が描かれています。


　駅そばの桜もピンク色になっていて、根室の桜も期待できそうです。6時47分発車しました。


　厚岸駅を出た列車は厚岸湖の湿原を抜けていきます。

　車内の乗客はまばらで、ほとんどの座席は空席です。この車両には特急列車用のリクライニングシートのお下がりの椅子が取り付けられているようです。

　この椅子は固定されていて動かないため、中央部分にはお見合いの4人席ができます。おあつらえ向きにテーブルも付いていて、グループ旅行者向きです。実際に使うグループがあまり乗らないのは残念ですが。椅子と窓が合っていないのはしょうがないんでしょうね。

この車両の窓にはルパン三世にちなんだシールが貼ってあります。


なぜ、この道東の車両がルパン三世の列車になったのかと言えば、次の停車駅茶内駅などがある浜中町がマンガ「ルパン三世」の作者モンキーパンチの出身地とのことで、その縁でルパン列車が走っているとのこと。
　
　茶内駅で5分ほど停車。今度は釧路、厚岸駅とは反対側のホームに止まったので、降りて見てみると、また違う絵が。


反対側から



主要登場人物5人が大きく描かれていてビックリでした。さらにビックリしたのはこれ。




駅のあちらこちらに登場人物が置かれていました。


案内板にも。

駅全体がルパンの駅といった感じで大いに驚いたのでした。




根室からの列車と行き違い、出発です。


列車はほとんど人家の無い原野や林の中を進んでいきます。





車窓には海が見えてきました。人がいない海を見ていると、いきなり警笛が！
何事かと前方を見ると、鹿の群れが逃げていきました。

写真にはちょっとしか写っていませんが。

この車両をはじめ、道東を走る列車には通常の警笛とは違う「鹿笛」と呼ばれる甲高い音色のホイッスルがつけられているそうです。この辺りでは鹿との衝突事故が絶えないそうで、北海道特有の事情ですね。

釧路駅から約2時間乗り続けて、7時56分に落石駅に到着。根室市内に通勤通学するであろう数人が乗り込みました。久しぶりの乗車です。代わりに私は降りました。




「はなさき」を見送ると、駅には私1人になりました。

８に続く。